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このお話は時系列的には9話過去部分のすぐ後ぐらいになります。ので、9.5です。話ごっちゃにしてすいません。
50000ヒット記念アンケート1位だった、人形遣いパロ『静雄×帝人』の小話です。


まあいつもどおりですけどw
いつもどおりさらっと読んでいただければと思います。
静雄×帝人というか静雄と帝人と新羅とセルティみたいになってしまいましたが。









「んっ……」
身体が痛くなって目が覚めた。ゆっくりと瞳を開く。最初に見えたのは黒。誰かに抱きかかえられているとわかって、そっと上を見上げる。端整な顔がそこにあって、思わず息を呑む。すぐに、静雄だと解って、そっと息を吐いた。
部屋の中は暗い。時間の感覚がなくなっていたが、確か眠ったのは朝だったから、今はもう何時か解らないが夜になっているらしい。
「……帝人?」
目を閉じていた静雄が、ゆっくりと目を開けた。ゆるく帝人の身体を抱いていた手に力を込める。
「あ、静雄、さん……あの」
帝人は口を開き、一瞬だけ噤んだ。そして、またゆっくりと話し出す。
「僕はずっと此処に、いなければいけないのでしょうか?」
尋ねる。ここがどこかは解らないが、そろそろ家に戻るか、せめて通信手段を確保しなければ、今頃正臣が半狂乱になって探しているに違いない。そして、ダラーズ所属のレベルの高い人形であるとはいえ、静雄の立場も危うくなる。
なぜなら自分は世界に数人しか居ない「Sクラス」の人形遣いだからだ。監視がついていたはずだが、その監視によってそろそろダラーズにもこの事が伝わっているはずで、下手をすれば静雄の契約を破棄され、静雄自体が破壊されかねない。
「……知っているかとは思いますが、僕には監視がついています。この事がダラーズに知られて、大事になるのは良くない」
ですから、と帝人は静雄の顔をじっと見つめた。
「静雄さんと離れることになるのもいやです。だから、此処から出たい」
御願いします、と言うと、静雄はあっさりと頷いた。
「解った。元々此処は、前の主が用意してくれていた俺の部屋だった。だけど、もう俺には必要無い物」
お前の居る場所が、俺の場所だから、そう言って静雄は帝人の身体を抱き上げる。
「何処に行く?」
「……それでは」




帝人が告げたのは新羅のマンションの住所で、静雄もその場所は知っていたから、すぐにその場所に連れて行かれた。すでに夜は更けて、日付変更の時間になりかけていた。
「静雄!? それに帝人くんも、どうしたの!?」
「新羅さん、すいません……」
「新羅、ちょっと帝人を診てやってくれないか」
「それは構わないけど……」
新羅は二人を中に招き入れた。新羅は静雄をリビングに残し、帝人を診るために研究室へ入れる。
「……契約は、結べたみたいだけど」
何かあったの? 新羅が尋ねると、帝人は困ったように笑った。
「実は」
帝人は今までの事を包み隠さず語った。新羅はそれをじっと聞いていた。
「成る程。そう言えばさっきからダラーズからの呼び出しが凄くて」
この事かなあ、と新羅はうんざりした顔で携帯のディスプレイを見つめた。
「解った。理由も原因もはっきりしてるし、僕がちゃんと上に説明するよ」
そのためには静雄のデータを取らないと、と新羅は椅子から立ち上がった。
「じゃあ少し静雄を借りるよ。君は今日はうちに泊まるといい。ああそれと」
「?」
「紀田くんに連絡してあげて。すごい勢いで探してたから」
新羅が苦笑しながら言うと、帝人も苦笑を返した。


帝人が正臣に連絡を取ると、正臣は電話の向こうで安心したように息を吐いた。今日は新羅の家に泊まると告げると、解った、と言って電話は切れた。
静雄が新羅の研究室から出てくる。新羅がその後に続いて出てきた。
「じゃあ僕はちょっと召集に出てくるから留守番してて」
「よろしく御願いします」
帝人が頭を下げると、静雄がそれを見てワンテンポ遅れて頭を下げた。新羅は微笑むと帝人の頭を撫でる。
「大丈夫だよ」
安心して待ってて。そう言うと新羅は出かけていった。
「……大丈夫ですよ」
帝人は微笑む。静雄はその微笑を見て、そっと帝人の頬に触れた。
「本当に、良いのか?」
「……何が、ですか?」
「俺と、契約して」
静雄の眉が寄せられた。とても、苦しそうな顔。帝人は困ったように笑った。
「貴方にそんな顔をさせたくないから、契約したのに」
「俺だってお前にそんな顔させたくないのに」
二人で顔を見合わせる。そして、帝人はくっくと笑った。
「僕が貴方と契約したいと思ったから、したんです。それに貴方は応えてくれた。それだけで、良いんです。今は」
貴方と繋がっていると思うだけで、幸せになれます。そう言って帝人は静雄の手をぎゅっと握った。静雄の手にも力が込められる。
「俺も、俺の主は今はお前しか居ない。お前と、ずっと繋がりたい」
「……はい」
「……それで、良いんだよな?」
はい。帝人がそう言って頷くと、静雄は帝人の額に口付けを落とした。
「お前が幸せになるように、俺はお前を護る」
「静雄さんが幸せになるように、僕は貴方の名前を護ります」
二人は繋がりを確かめるように指を絡ませ、手を重ね合わせる。




「仲良き事は美しき哉、だよね、セルティ」
『ああ。上手くまとまったようで良かった』
ダラーズの召集から帰ってきた新羅と、仕事から戻ったセルティは、リビングのソファーで寝こけている帝人と静雄を見てそんな感想を漏らした。
二人は手を繋いで、ソファーで二人寄り添って寝ている。
『しかしこんな所で寝てないで、ベッドに行けばよかったのにな?』
「……さすがに人んちだから遠慮したんじゃないの?」
『何の話だ?』
「さっき静雄のデータ確認した時、結構パワーが減っていたからね」
そこまで言って、やっと気づいたらしいセルティはわたわたと慌てだし、新羅はそれを見て笑った。






「で、それが今や遠慮の欠片も無いからね……」
「何か言ったか、新羅」
「いいえ! 何も!」
リビングでコーヒーを飲んでいた新羅は、大きなため息を吐いた。その前のスツールに静雄が座る。
静雄のメンテナンスのために静雄は新羅の研究室を訪れた。帝人も一緒だ。帝人と仲の良いセルティは二人に泊まって行けばいいと勧めた。帝人も静雄も二つ返事で頷いて、その日は新羅の家に泊まる事になったのだが、そこで静雄はメンテナンス後で腹が減ったと『食事』をしたのだ。
「昔はさあ、もっとこうなんていうの、慎み深いっていうかさ、おとなしいっていうかなー。どこでどう教育間違ったんだろうなー。学習プログラムバグったのかなー」
「何ブツブツ言ってんだよ、新羅」
『つくづくこの家は壁が分厚くてよかったと思うよ、静雄』
「だから何の話だよ、セルティ」
新羅は軽く静雄を睨み、セルティは肩を竦めた。帝人がバスルームから出てくるのを見止めて、ふう、とため息を吐く。
「どうしたんですか、新羅さん?」
帝人は首を傾げた。その顔は明るい。新羅は眉間のしわを解いて苦笑する。
「いや、帝人くんが幸せそうでよかったなあって」
「?」


「君が幸せなら、僕もセルティも……静雄も幸せだからさ」


新羅のその言葉に、帝人は一瞬目を丸くして、そして、花が綻ぶように微笑む。
「有難う、ございます」
その微笑みに静雄も笑みを浮かべる。帝人の身体を引き寄せようと手を伸ばし、その手は先に伸びていたセルティの手に叩かれた。
『本当に帝人は良い子だな! よし今日は私と一緒に寝よう。たまには良いだろう?』
「おい、セルティ」
「そうそう。帝人くんの身体を少しは休ませてあげないとね。大食らい4人の面倒毎日見てるんだもの」
「……新羅ァ」
その大食らいを創ったのはどこのどいつだ、と静雄は思った。帝人はセルティの申し出ににっこりと笑い、静雄に向かって首を傾げる。
「良いです、か? 静雄さん」
「分かったよ、行って来い」
帝人の機嫌を損ねることは避けたいし、悲しむ顔も見たくない。セルティを敵に回すこともしたくないので、結局帝人をセルティと一緒に行かせた。
「もてる主を持つと大変だね? 敵が多くて」
「敵をけしかけてるのはどこのどいつだよ」
静雄は煙草の煙を吐いた。その紫煙はふわりと天井へ上っていく。
「まあでも」
「?」


「やっぱり、俺は帝人の事が好きなんだよなあ」


その言葉を聞いて、新羅は微妙な表情になった。そして呟く。
「……静雄さあ、たまーにすごい恥ずかしいことさらっと言うよね」
「……そうかあ?」
どこでそんなの覚えて来てるのかなー、と新羅は呟いた。


悩む新羅を見ながら、静雄は何時も通り煙草を燻らせていた。





アンケートを行って、一番人気でした静雄と帝人の人形遣いなお話です。
が。
新羅とセルティが……!出張った……!!←
最近このカップリングを書こう!と思って書き始めたら周りの人が絡んでくる罠。この間の学パロ臨也さんみたいに(笑
でも静雄さんと帝人くんの天然ラブっぷりは通常通りです(笑


50000ヒットありがとうございました!今後とも宜しくお願いいたします。


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