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<九龍妖魔學園紀> 主皆風味。
前インテで配ったペーパーに載せてた小話。

グループで研究発表をすることになった。
世界史の授業中に毎回1グループずつ発表し、それについて全員でディスカッションをする。
なかなか難しいことを考えるものだと九龍は関心した。


「やっぱり九チャンがいてよかったね!」
八千穂がにこにこと笑いながらそう言った。
「まぁ任しとき。こういう事はプロにお任せやで」
「頼りにしてますー!」
八千穂がノートに「調べること」と言いながら書き付けていく。それについては九龍が説明し、白岐が書きとめていく。
皆守はそれを見ながら、何時ものようにアロマを吹かしていた。


九龍はグループ、といわれたときに真っ先に皆守に声をかけ、八千穂、白岐に声をかけた。その三人以外とは組みたくなかったし、組む事も考えなかった。
八千穂と白岐は二人とも二つ返事で頷いてくれたし、皆守も自分と居れば何もしなくていいと思ったのだろう。頷いてくれた。


「あ、やっち、ちょっと待って・・・これはちょっと調べんとアカンな」
「九チャンでもわかんないことってあるんだ?」
「いや・・・ちょっと曖昧やから、きっちし調べとこうかな、と。やっち、この本探してきてくれへん?」
九龍がノートの切れ端に本のタイトルを書き付けて、八千穂に渡した。
「分かった。月魅に聞いて、資料ないか一緒に探してもらうよ」
八千穂が立ち上がった。図書室は自分たち以外では図書委員である七瀬しかいない。八千穂が立ち上がると、白岐も立ち上がり「手伝うわ」と言って一緒に行ってしまった。

とたんに静かになる。


「甲ちゃん、退屈?」
九龍がペンをくるくる回しながら皆守に笑いかける。皆守は九龍をちらりと見た。そして口を開く。
「眠い」
「甲ちゃん、そればっかりやわぁ」
へらりと笑うその顔は、とても幼く見えた。遺跡に潜る様な《宝探し屋》とはとても思えないような顔だ。


どこに、そんな顔を隠しているのか。
どれが、本当の顔なのか。


探索中の九龍はとても無口だ。何かあったときに声をかけたり、休憩中には軽口を叩いたりすることもあるが基本的には喋らない。黙々と自分のやることをこなしているだけだ。
化人を狩るのも、罠を解除するのも、宝を見つけるのもまるでそれが最初から決められているかのように滑らかにこなし、隙がなく、そして、そうしている間の九龍は近寄りがたい雰囲気をもっている。

普段の九龍は、冗談が好きで女に優しい。男にも優しいがその数十倍は女に優しい。フェミニストというやつだろうか。
日本語、というか関西弁を操り、英語は好きではないとのたまう。外国暮らしが長かったらしいが、日本が好きらしい。
ほのぼのとした雰囲気を纏って、人を惹きつけて離さない。行動はどこか抜けていて、しかし反面頼りになる部分もある。


どっちが本当のお前なんだ。

お前は俺に好かれたいんだろう?
手の内を、見せやがれ。


「甲ちゃん、顔、怖い」
「・・・は?」
「何で睨まれなアカンの? 俺なんかした?」
考え事をしている最中、思わず九龍を睨んでしまったらしい。皆守はふう、と息を吐き出す。
「いや、すまん。考え事してた」
「何のこと? 俺のこと?」
「・・・まぁな」
そう言うと九龍は嬉しそうに笑った。
「俺のどんなこと考えてたか聞いてもいい?」
「・・・馬鹿、誰が教えるか」
「えー・・・じゃぁ当ててみよう、かな?」


九龍の口元が、笑みの形を作る。
口元は笑っているのに、目は。笑っていない。笑っているように見える。でも。違う。

分かっている。
分かってて、やっている。俺の考えることなんて見透かされている。


皆守は立ち上がった。
「どしたん、甲ちゃん」
「帰る」
「え、まだやっちと白岐サン、戻ってきてないケド?」
「もう下校時刻だろう?」
皆守がそう言った瞬間、下校のチャイムが鳴る。八千穂と白岐が戻ってきた。
「九チャン、本、今貸し出してるんだって。また明日こよう? 下校の時間だし」
「そうやね。じゃぁマミーズでも寄ってお茶して帰ろか」
「うん、行く! 白岐サンも行くよね?」
「ええ・・・」
「皆守クンは?」
「俺は帰って寝る」
そう言って皆守は鞄を持つ。
「残念。白岐サン、九チャン、行こうか」

八千穂と白岐が連れ立って出て行く。その前には皆守。
九龍は机の上を片付け、図書室を出た。

皆守の背中に向かって呟く。


簡単に手の内は見せへんで。
そうじゃないと楽しくない。

もっともっと、俺に負けて、甲ちゃん。


口元を、笑みの形に歪めた。


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昔はちょっとは攻めくさかった気がします。
いつのまにニュートラルになったのか・・・。

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