【DRRR静帝】池袋のミルキーウェイ

七夕だー！でもなんも考えとらんぞ！←
というわけで風呂入ってる間に思いついた小ネタ。
短いお話です。

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（あ、静雄さんだ）
交差点の向こう、人ごみの中に頭ひとつ飛びぬけて、金色の髪の男が見える。それは、帝人にとって一番近しい存在、しかし、他人にとっては一番遠い存在の、平和島　静雄という男だった。
向こうもこちらに気づいたようで、軽く手を上げていた。それに手を振って応える。傍に行きたい、そう思ったが、信号が変わったばかりで、しばらく向こうへ渡れそうになかった。
（そう、言えば……）
帝人は歩き出した。近くに歩道橋がある。その階段を上る。足どりが自然と早くなって、駆け上がるようにして、上へ。
とん、と一番上まで上ったときに見えたのは、金色の髪。
「静雄さん！」
帝人が叫ぶ。静雄もそれに気づいて、微笑んだような気がした。遠かったのでちゃんと見えては居ない。
小走りに駆け寄る。向こうはゆっくりと歩いて、そして歩道橋の真ん中で、出会う。
「……静雄さん」
「よう」
帝人が微笑むと、静雄は帝人の頭に手を伸ばし、撫でた。
「お久しぶり、です」
「そうだな、久しぶりだな」
帝人は学生で、平日は余り時間が取れない。静雄も、借金の取立てなどというものは時間があってないようなもので、定期の休みも取り様が無いため、二人は自然、すれ違いの生活になる。電話やメールでは毎日の様に話してはいるものの、やっぱりこうやって、お互いの声を直に聞いて、お互いの姿を直に感じたい。そう思っている。
「珍しいですね、こっちの道を通ってるなんて」
「ああ、ちょっと今空き時間でな」
お前に会えるかと思って。そう言って、静雄は帝人の頬を撫でた。帝人の心臓が、どきりと音を立てる。
「……実は、僕も探してたんです」
池袋の街を歩けば、もしかしたら会えるかもしれない。そう思って、毎日当てもなく歩き続けていた。今日も会えなかったと溜息を吐きながら帰路に着く途中だったのだ。
「会えて、良かった」
帝人は笑うと静雄の顔をじっと見つめた。サングラスに隠された瞳と、視線が合う。
「そういえば静雄さん、今日は七夕なんですよ」
「……そうか、そういや、そうだな？」
「あいにくの曇り空ですけどね」
帝人は苦笑する。ああでも、と続けた。
「この下、天の川みたいですよね？」
歩道橋の手すりに手を伸ばし、少しだけ身を乗り出す。すでに日は落ちて、下を走る車のライトが、池袋の街を飾るように光って、流れていく。
「……」
静雄が笑っていた。肩を震わせ、声を殺して。帝人は顔を赤く染めると、頬を膨らませた。
「なっ、ちょ、笑いすぎじゃないですか！？」
「い、いや、悪い。だってお前、可愛すぎるだろう、それ」
静雄が帝人の手を引いて抱きしめる。そして、額に口付け。
「じゃあ俺達は織姫と彦星なのか？」
「……え、あ、そ、そう、ですか、ね？」
もうその話はしてくれるな、という風に帝人は顔を顰めた。その顔は真っ赤で、恥ずかしさで死にそうだという顔をしている。
「今日は二人が幸せになる日なんだろ？」
「……幸せに、なれますか？」
帝人は静雄の服の裾を握る手に力を込めた。静雄も、帝人の頭を抱く手に力を込める。
「……なれるさ」
再度、静雄と帝人の視線が合った。帝人はゆっくりと目を閉じる。静雄が、帝人の顔に自分の顔を近づけた。その時、静雄の携帯が音を立てる。舌打ちした静雄は、携帯を開いた。電話だ。
「……はい。はい、分かりました。それじゃ、お疲れ様です…･･･は？　あ、はい、分かりました、有難うございます」
静雄は通話を終え、携帯を閉じた。帝人は首を傾げる。
「どうしたんですか？」
「ああ、この後また仕事行く予定だったんだけどな、それが無くなった。んで、明日も昼からで良いってよ」
「あ、そうなんですか……じゃあ、ゆっくり休めますね。ゆっくりしてくださいね」
帝人は、ゆっくりと静雄から離れた。
「それじゃ、僕はこの辺で。お休みなさい」
踵を返す。その後姿に、静雄が声をかけた。
「帝人！」
静雄が、手を伸ばした。
「来いよ。一緒に、居る日なんだろ？」
帝人が、きょとんとした目を静雄に向けていた。そして近づいて、その手を取る。静雄の手を取らない訳など、無い。


二人は手をつないで、池袋の天の川の上を、渡って行った。

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恥ずかしい話です。うわあああああもうこれ七夕終わったら下げてもいいですかね＾q＾←
ロマンチスト帝人ｗｗｗ
なんか昔にあったドラマみたいなのになってしまったｗｗｗはずいｗｗｗ年がばれるｗｗｗｗ←