BLとか腐女子っぽいネタとか小話の倉庫になります。
久しぶりに学パロとか。
帝人と臨也が同い年で同じクラスでっていう設定で読んでください。
帝人と臨也が同い年で同じクラスでっていう設定で読んでください。
遠くで蝉の鳴く声がする。
帝人は暑さに朦朧となりながら、首にかけたタオルで額の汗を拭いた。
帝人は校舎の脇にある花壇に、ホースで水をやっていた。飛び散る飛沫が多少涼しげな気分を与えてくれるが、やっぱり暑い。
夏休み中の花壇の水やりは、各クラス委員の持ち回りで当番制となっていた。帝人もクラス委員であったから、例に漏れず当番がやってくる。
午前中の涼しい時間にやってしまうつもりであったが、結局寝坊してしまい、すでに12時近くになっていた。
日が高い。暑い。
朝を食べて来ていなかったのでお腹もすいた。さっさと終わらせようとホースを移動させ、蛇口をひねる。
ばしゃっ
ホースの差し込みが甘かったのか、水の勢いにホースが負けて外れた。水が噴き出して帝人の身体を濡らす。
「……最悪……」
水がしたたる髪を掻きあげて、帝人は呻いた。
「アッハッハ。すごいね。涼しくなった?」
顔を上げると、目の前の窓に見知った顔。ここは確か保健室だ。窓が開いて臨也が手をひらひらと振った。
「水もしたたる、何とやらかな」
「……臨也さん、何してるんですか?」
臨也はにっこりと笑った。窓の桟に肘をついて、頬杖をついている。
「学校に泊まってたの」
「……まさかあ」
「嘘」
臨也はさっきと同じ笑顔を浮かべていた。帝人が呆れて睨むのも気にせず、続ける。
「君が今日水やり当番だって知ってたから、先回りして色々用意しておいてあげたんじゃないか」
「?」
帝人は首を傾げた。
「さ、早く水やり終わらせてこっちに来なよ」
ぴしゃり、と窓が閉められた。帝人は首を傾げつつ、さっき外れてしまったホースをまた蛇口にセットした。
保健室は楽園だった。外の熱気が完全に遮断され、冷房が効いた部屋はまさに先ほどまで外で暑さに晒されていた帝人にとって楽園であった。
「いらっしゃい」
「臨也さんの部屋ですか、ここは」
「あー、ある意味そうかもね」
臨也は猫のような笑みを浮かべた。帝人を奥のテーブルへと誘う。テーブルの上にはコンビニで買ってきた食糧が並べられていた。
「お腹すいてるんでしょ? 俺って気が利くよね」
「え、良いんですか、食べて」
「良いよ。全部君の為に買ってきたんだから」
帝人は自分の腹を押さえた。朝食抜き、重労働。すでに腹は空腹を訴えるのを放棄していた。
「いただきます」
手をあわせ、目の前にあったサンドイッチを頬張った。美味しい。
「しかし面倒だよね、水やり当番なんて」
「仕方ないですよ。僕だけ免除してもらうわけにもいきませんし」
「俺に言ったら委員長にかけあって免除してあげたのに」
「……フェアじゃないですよ、臨也さん」
もぐ、とサンドイッチを租借しながら帝人は上目づかいに臨也を睨んだ。
「学校生活では何事もフェアでないと」
「で、そうやって日常に埋没していくわけだ、帝人くんは」
おにぎりを頬張っていた帝人は、ぴた、と止まった。
「……日常じゃないですよ」
臨也は首を傾げた。帝人は緑茶のペットボトルのキャップを開ける。
「こうやって、夏休みに保健室に入ったり……ていうか、そもそも臨也さんとこうやって夏休みのとある一日にわざわざこんな所で今話してる事自体、平凡な日常ではありえないでしょう?」
「さあ? それはどうだろう? 俺にとっては勝手に保健室の鍵を開ける事なんて日常茶飯事の話だし」
「臨也さんの立場だったらそうかもしれませんが、今まで平凡な生活を送ってきた僕にとっては、こんな些細な事だって非日常のひとつです」
帝人は臨也に向かって笑いかけた。今この瞬間が、楽しいのだろう。臨也はため息をついて、帝人の頭をわしわしと撫でた。
「ちょっ、臨也さん……! 痛い!」
「わっ、まだ濡れてた。帝人くんこれ風邪引くよ、良く見たら服もまだ濡れてるじゃない」
これ着て、と臨也は自分の学ランを脱ぐと帝人の肩にかける。普段は軽薄そうに見えても、意外と優しいのだ。そう思って、帝人はそっと微笑んだ。
腹が膨れた事によって眠気が来たのか、帝人は椅子に座ってうつらうつらと船を漕いでいた。
「帝人くん、眠いならそっちで寝な」
「……ん……」
臨也が帝人の肩を揺するが、帝人が自分で動きそうな感じは無い。
臨也は帝人の身体を担ぎあげた。横抱きに抱き抱える。
「まったくもう、こんな無防備な顔晒して」
臨也はため息を吐く。
帝人は気付いているのだろうか。冗談めかして言う臨也の言葉ひとつひとつは、本当は帝人の為に本気で呟いているという事を。
それだけ帝人の事を気にかけて、いや、好きになってしまっているのだ。
帝人の為に何かをしたい。ずっと、自分だけを見て居てほしい。そんな気分だ。今まで生きて来てこんな気持ちになったことなどない。
「何で、君なんかが良いんだろうね?」
あどけない顔をして眠る帝人の鼻先に、ふっと息を吹きかけた。くすぐったかったのか、帝人が呻く。
それにくすりと笑って、臨也は帝人をベッドに降ろし、布団をかけた。ついでのようにふわあと欠伸をする。
帝人が隣に眠る臨也に気づいて叫ぶまで、あと2時間。
その叫び声を聞いて補習が終わった静雄が保健室に怒鳴りこんでくるまで、あと2時間2分10秒。
さて、その後は?
というわけで学パロで臨也と帝人でした。
最後にちらっとだけ静雄w
臨也って保健室とか勝手に使い放題してるイメージが……(笑
臨帝でもちょっとほのぼのっとしてみました。たまにはね、いいかなってね!笑
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