【DRRR静帝】肉食vs草食【R15】

静雄は見た目肉食精神的に草食、で帝人は見た目草食精神的に肉食、だといいなという俺得妄想。
でも静雄だって精神的に草食ばっかりじゃないぜ、だといい。ちょっとタガがはずれると完全肉食になるといい。
俺得妄想でサーセン。


ちょっと背後に注意な描写があります。

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人にこんな行為をすることは初めてで、一生無いと思っていたのに、人生とは分からないものだ、と一瞬だけ思ったが、すぐにそんな余計な事を考える余裕は無くなった。
口いっぱいに頬張った静雄の身体の一部は、熱を帯びていて口の中が熱い。そして、だんだん口を開けているのが辛くなってくる。しかし、口を閉じれば歯が当たる。多分痛いだろう。自分だってされたら、きっと痛いんだと思う。
顎が疲れて、明日は顔が筋肉痛になりそうだ、と考えた瞬間、口の中に味わった事のない苦みが溢れて、そして受け止め損ねた液体は口の端から零れた。びっくりして口を放して、口の中に残っているこの残滓をどうするか考える。ずっと口を噤んでいるわけにも行かない。どうせなら出された時に口を放せば良かったのだろうが、つい受け止めてしまった。いまさら吐き出すのも気まずい気がして、帝人は口の中のものを一気に呑みこんだ。静雄がちょっとびっくりしたような眼でこちらを見ている。
口の端に残っていた白い粘ついた精液は、静雄の手で拭われた。
「苦くて、ちょっと重い、です」
「……堪ってたからだろ」
静雄が気まずそうに呟いた。帝人はおや、と首を傾げる。
自分たちが世間でいう「恋人同士」として付き合い始めたのはつい最近の事だ。それまで静雄には恋人と呼ばれる存在は居なかったのだろうか。
恋人でないにしても、そういう行為をするような仲の良い女性などは居なかったのだろうか、と思う。
しかしよく考えてみれば、この目の前の池袋最強には女性の影が皆無に等しいことなど、今一番近くにいる自分が良く知っている。
顔の見目は良いが、近寄りがたい雰囲気が漂っていて、女性は近寄りがたいだろうなとは思うし、前は自分もとても隣には立てないだろうな、などと思ってはいた。
実際に話してみると、とても優しくて、気遣いのできる男だという事がわかる。人は見た目で判断してはいけないのだと、帝人はそう改めて思った。
じっと静雄の顔を見つめていると、静雄がふいに視線を外した。首を傾げると、軽々と持ち上げられて、膝の上に乗せられた。向かい合う。視線が、合う。
「静雄、さん？」
帝人が小さな声で静雄の名前を呼ぶ。すると静雄はやおら、がばっと帝人を抱きしめた。もちろん手加減はしている。でも少しだけ骨は軋んだ。
帝人の小さな肩に、静雄の顔が埋められる。静雄のさらさらした金髪が、帝人の頬を擽った。
「俺は、好きなやつとしかしない」
「え？」
「お前としか、しないし、それに……我慢してた」
静雄の唇が帝人の首筋に触れる。軽く触れて、そして離れる。
「お前に、触れたかった、から」
一番に感じるのは、帝人の匂いがいいと、静雄は帝人の耳元で囁いた。
それを聞いた帝人は真っ赤になって、それから嬉しさと恥ずかしさがこみ上げて、思わず静雄の顔を抱く。
「静雄さん、それ恥ずかしい！」
でもうれしい、と囁くと、静雄は大きな手で帝人の頭を撫でた。
「静雄さんて、おとなのひとなのに可愛いですね」
「可愛い？」
帝人は頷く。静雄は、帝人からしたら大人であり、頼れる男だ。しかし、二人きりで居るときは大人しいし、言う事もなんだか可愛らしく感じる。
「うん、可愛い」
かわいいかわいいと連呼しながら帝人は嬉しそうに静雄の頭を撫でていた。瞬間、世界が揺らいで、天井が視界に入る。押し倒されたのだと気づいた刹那、唇を奪われて蹂躙される。


獣のように、貪り喰われる。


「可愛いのは、お前だ」
「っ、違、います」
息も絶え絶えに抵抗してみるが、やはり力では叶わない。
静雄の眼が、すい、と細められた。そして、臨也にするように、凄みのある笑みを浮かべる。


大人をからかうものじゃない、と帝人は思った。




箍の外れた獣は恐ろしいという事を、今身を持って知った。