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阿鹿さんに配給品をいただいたお礼に書いてみる曹操郭嘉。
みじかいおはなしです。
阿鹿さんこんなんでよければどうぞ・・・(笑

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郭嘉が風邪をこじらせて休んでいるという話を聞いたので、見舞いに行くことにした。
部下の見舞いにいくのに何もこそこそとする必要はないのだが、誰かに見つかると一人で行くなとか、仕事はどうしたなどとうるさく言われるのに違いない。(誰とは言わないが)
それに、そんな小言を言われるなら1回で済ませたい。

今から行く先でも言われるに違いないのだから。


郭嘉の家へ行く。相変わらずこの家は人気が少ない。勝手に入ると、顔なじみの女官が気づいて出迎えてくれた。
「まあ殿。申し訳御座いません。お出迎えもせず」
「よい、忙しいのであろう? この家は人が少ないしな。郭嘉は?」
「郭嘉様でしたら、今お薬が効いてお休みになられた所ですが」
「ああ、そうなのか……」
せっかく寝ている所を邪魔しても不味い。しかし顔を見ずに帰るのも勿体無い。
「少しだけ、顔を見ていく」
「畏まりました。お茶ご用意致しますね」
女官は礼をすると奥へ下がった。曹操は郭嘉の部屋へ向かう。


「郭嘉」
一応呼びかけてから戸を開ける。
静かに寝台に近づいた。
いつもきっちりとまとめられている黒い髪は、今は解かれている。白い顔は熱のせいで火照って赤かった。
そっとその頬に触れる。熱のせいで熱い。こんなに彼の熱を感じるのは久しぶりだ。
(最近、触れてない)
近くの椅子に腰掛けた。眠る郭嘉の顔を見つめる。
たまにこうやって彼の寝顔を見ることがある。その時はいつも死んだように眠る彼をみて、なんだか良く分からない不安に襲われたりもしたが、今の彼はとても、生きている感じがした。
熱のせいばかりではないが、確かに生気があって、何かが違っていた。
(生きて、いる)
投げ出された手をそっと握る。いつも冷たい郭嘉の手は暖かくて、それがなんだか嬉しくて、ぎゅっと握りこんだ。


「殿?」
郭嘉がうっすらと目を開けた。こちらを見る目は潤んではいたものの、しっかりとした光があった。
起き上がろうとした郭嘉を制し、軽く肩を抑える。
「寝ていろ。まだ熱があるのだろう? 薬が効いている間にきちんと休むんだ」
「……はい。申し訳御座いません」
弱弱しい声を吐いて、郭嘉はまた目を閉じた。
「殿」
「何だ?」
「……有難う、御座います」
「別に、礼を言われるほどのことはしとらんぞ」
そう笑って言うと、郭嘉も微笑む。
「私はまだ、生きて、いますから」
先ほどから、確かめていらっしゃる、と郭嘉は呟いた。
「大丈夫ですよ」
そう言って、郭嘉はそのまま黙った。ゆっくりとした息。寝てしまったようだ。
曹操は、郭嘉の手を握ったまま、大きく息を吐いた。


確かめていなかった、といえば嘘になる。
郭嘉は最近長く患うようになった。もしかしたら死ぬかもしれないと、呟いた。
一流の医師に見せようと言った、それは断られた。
自然に身を任せると、そうしっかりした言葉で言った。
だからもう、郭嘉の好きにさせることにした。郭嘉は頑固だ。いくら曹操が言ったところで、自分の体の事と譲らないだろう。

でも。
彼がいなくなった時の事を考えると、とても苦しいのだ。


いつからこんなに弱くなってしまったのだろうか。


「お前のせいだぞ、郭嘉」


曹操はため息をつきながら、郭嘉の手をゆるりと握った。
それに答えるように、郭嘉の手が軽く握りこまれる。


祈るように、郭嘉の手をぎゅっと握り返した。

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